こんにちは。
皆さんは、障害を持つ人たちの技能の祭典「アビリンピック」をご存じですか?
私はこの間たまたま観た、YouTubeの『技能五輪Road to Tokyo』の動画で初めて知りました(*’ω’*)
この動画では、4年に1度開かれる国際アビリンピックの機械CAD部門日本代表に内定した、株式会社タマディック社員の篠孝忠さんという方が特集されています。
タマディック社員篠孝忠さんは、子供の頃の病気がきっかけで難聴を患っているのだとか!
難聴の方は周りの音が聞こえづらいので、私のイメージでは一人で日常生活を送るのが大変そうなイメージがあったのですが、この動画の中では、彼がその境遇に甘んじることなく会社員として普通の人たちと同じように働いている姿が映っていて、すごい!って思いました(*’ω’*)
聞こえない会話は手話を使い、積極的に同僚や上司とコミュニケーションをとりながら仕事をしている姿は、ハンデを全く感じさせないほどです。
難聴によって日常生活が不自由でも、当たり前のように社員として受け入れてくれる環境。
障害を患っていてもそれを言い訳にせず、仕事に対して真剣に向き合うポテンシャルの高さ。
そしてハンデを背負っていても本人の努力でさまざまな分野で活躍できる技能者へと成長することができる…彼自身のポテンシャルの高さもそうですが、彼をとりまく環境もまた素晴らしいですよね。
そんな素晴らしい環境を彼に提供した株式会社タマディックとは、一体どんな会社なのでしょうか??
ふと気になったので色々調べてみました。
アビリンピックとはどんな大会?
画像:PRTIMES
タマディックについてお話する前に、まずは今回の話のきっかけになった「アビリンピック」について簡単に説明しておきましょう。
アビリンピックは正式名称を「全国障害者技能競技大会」と言い、障害を持つ人達が技能を競う大会です。
アビリンピックという言葉は、能力を示す「アビリティ」と「オリンピック」からつけられた愛称です。
正式名称だと少し堅苦しいので、親しみを込めて「アビリンピック」と呼ぶことになったのだとか。
確かに、こっちの名前のほうが覚えやすいですよね(*’ω’*)
アビリンピックの目的
アビリンピックの目的は、高齢・障害・求職者雇用支援機構のサイトにおいて下記のように説明されています。
アビリンピックは、障害のある方々が、日頃培った技能を互いに競い合うことにより、その職業能力の向上を図るとともに、企業や社会一般の人々に障害のある方々に対する理解と認識を深めてもらい、その雇用の促進を図ることを目的として開催しています。
愛称のイメージから最近始まった大会なのかなと思いきや、歴史は古く昭和47年から始まっているそうです。その後何回か形を変えながらも現在に至るまで開催されています。
第1回大会~第9回大会までは毎年おこなわれていましたが、昭和56年に日本で第1回国際アビリンピックが開かれて以降は、国際アビリンピックがおこなわれる年度を除いて開催されるようになったそうです。
タマディックはどんな会社?
画像:株式会社タマディック
さて、本題のタマディックについて、会社概要や理念などをご紹介していきましょう。
タマディックの会社概要
会社名 株式会社タマディック
創立 1959年9月
資本金 3000万円
取締役社長 森實 敏彦
本社所在地 〒160-0022 東京都新宿区新宿6丁目24番16号マップ
売上高 150億70百万円(2023年3月期決算)
社員数 1,189名(2024年4月1日現在)
タマディックは、1959年に設立された歴史ある会社です。
本社は東京の新宿。都会のど真ん中にオフィスを持っているなんてかっこいいですね(^^♪
社員数は1,003名以上と、本社・支社・工場合わせてたくさんの人たちが働いています。
名古屋にも本社がある
ちなみに、会社概要には記載がなかったのですが、ホームページの企業情報の拠点一覧の項目を見ると、愛知県の名古屋市にも本社があるようです。
管理本部や事業本部も名古屋にありますし、新社屋も完成したので今はこちらがメインなのかもしれません!
タマディックの理念
タマディックの社訓は「誠実」と「創造」。
シンプルですね。
でもそのシンプルさに、企業のすべてがぎゅっと詰まっている…そんな気がします。
社訓の他に、タマディックには設計十訓というものがあるそうです。
営業十訓はよく聞きますが、設計十訓は初めて聞きました(*’ω’*)
設計十訓内容は以下の10項目です。
- 依頼者の気持になり切れ
- 設計諸元を再度確認せよ
- 期限は最も重要な仕様である
- 設計記録は明確に残せ
- 設計推移は記録せよ
- 自分の図面に責任を持て
- 図面に個性を出すな
- 反原則設計は十分意見を聞け
- アイデア・工作法・製図の絶えざる研究
- 一つの考えに拘るな
設計者としてこうあるべき、という意識がたくさん盛り込まれていますね~。
ちなみにこの十訓は、タマディックが今の名前になる前の多摩技研時代から代々伝えられてきた歴史あるものみたいです(*’ω’*)
会社HPに掲載されているものは、創業者である森實千馬太氏の直筆なのだとか。
森實って今の代表と同じ苗字ですね。もしかしてお父さん、もしくはお祖父さんに当たるのでしょうか。
タマディック社長森實敏彦ってどんな人?
タマディック社長の森實敏彦さんは、1973年に愛知県で出生。
現在49歳と、大企業の社長にしては比較的若い方です。
1996年に慶應義塾大学の経済学部を卒業した後、外資系のIT企業に就職。
その4年後の2000年にタマディックの取締役に就任しました。
その2年後の2002年に代表取締役社長に就任し、現在に至るまで社長を続けています。
森實敏彦さんは入社した当時現場のエンジニアから図面を見せてもらった際、その図面の美しさ委感銘を受けたそうです。
そして「こんなすばらしいエンジニア達の頑張りが報われるような会社にならなければ」と思い、社員の環境改善に取り組んできたのだとか。
その結果、現在タマディックでは有休消化率が上昇、激務になりやすいエンジニア達の労働時間の削減に成功しているようです。すばらしいですね(*^^)v
ちなみに森實敏彦さんはインスタもやっているようです。
大のサウナ好きということもあってサウナの投稿多め(笑)
タマディック社長は本も出版している
タマディック社長の森實敏彦さんは、エンジニアになりたい学生向けの本も出版したことがあるようです。
本のタイトルは「エンジニアになりたい君へ 理工系学生のためのキャリア形成ガイドブック」で、“「技術至上主義」で業界の常識を打ち破ってきたエンジニアリング企業の社長が明かす、
好きな仕事で一生安定した収入を得る秘訣。”というキャッチコピーの本となっています。
画像:amazon
一流エンジニアになるためのキャリア形成術や心構えを学ぶことができるようになっているので、将来エンジニア職に就きたいと考えている学生さんは必見です。
タマディックの事業内容を紹介!
タマディックはものづくり産業において高い技術力で貢献する、総合エンジニアリング企業です。
開発から設計、生産技術すべてに携わり、高いハードルも持ち前の技術力で乗り越え顧客の期待に応えるのがタマディック流。
そんなタマディックが携わっているのは
- 自動車事業
- 航空・宇宙事業
- FA・ロボティクス
- エレクトロニクス
- CAE解析技術
- CAD技術支援
の6つの事業。
その中でも、自動車事業、航空・宇宙事業、FA・ロボティクスの分野に特に力を入れているようです。
というわけで、この3事業についてもっと詳しくご紹介していきましょう。
自動車事業
タマディックの自動車事業では、車両の開発設計から生産準備、システム開発に至る自動車製造業のすべてを一括で請け負っています。
自動車製造に関わることは全て社内で対応できるのは、大きな強みですよね。
また、コストダウンや小型軽量化、省燃費、環境対応などの難度の高い技術課題にどんどん取り組んでいるところもすごいです。
航空・宇宙事業
航空・宇宙事業は、あらゆるものづくりの中でも特に高い精度と技術を必要とする事業。
タマディックでは、旅客機や防衛産業における航空機や飛翔体、ヘリコプタなどの開発設計や技術開発などからロケット・宇宙ステーション補給機などの製品設計・生産設備設計・研究開発などに携わっており、日本の航空宇宙分野の発展に大きく関わっています。
FA・ロボティクス事業
FA・ロボティクス事業は、全長50mを超える宇宙ロケットから極微の半導体部品にいたるさまざまなものづくりに携わってきた経験から得られたノウハウを活かし、貢献する事業です。
高機能・高精度・低コスト化対応はもちろんのこと、IT技術との融合や環境技術にも積極的に取り組んでいます。
参考:株式会社タマディック|事業分野|FA・ロボティクス事業
※2023年2月追記
タマディックでは、生産現場において手作業でおこなうと時間がかかる工程や、正確性が求められる工程を自動化する「協働ロボット自動化ソリューション」を発表しました。
これが生産工場などの現場で導入されれば人件費の削減や、生産性の向上が期待できそうですね!
タマディックの公式Twitterで最新情報をチェック
タマディックについて調べていたら、公式Twitterアカウントを発見しました。
イベントやメディア情報などが更新されていることがあるので、気になる方はチェックしてみましょう。
・タマディック公式Twitterアカウント
タマディックの会社の屋上にはサウナがあるらしい!?
2022年9月28日追記
ふとネットサーフィンしてたら気になる動画を発見!
なんとタマディックの屋上にはサウナが設置されているらしいです。
元々タマディック社長森實敏彦さんは、週10回はサウナに入る程の大のサウナ好き。
サウナを通じて体も心も健康になってほしい、コミュニケーションも盛んになってほしいという思いから会社にサウナを設置したのだとか。
このサウナ、かなり本格的で、通常のサウナに加えて休憩スペース、水風呂が完備。
サウナ室内も、熱した石に水をかけて蒸気を発生させる「ロウリュ」を楽しめるなど、本格的なつくりになっています。
仕事の合間に“ととのう”体験ができる会社なんてタマディックくらいなんじゃないでしょうか!
社員の方のインタビューでは、仕事に煮詰まった時とかにサウナに入ることでリフレッシュになるそうで、生産性を高めるのにも良さそうだなと思いました。
ちなみに社長は週3~4日このサウナに入るそうなので、リフレッシュしにサウナに行ったら社長にばったり!ということもあるかも(笑)
こういう大企業ってなかなか社長と社員が面と向かって話す機会がそうそうないと思うので、いいかもしれないですね!
社長と社員が気軽にコミュニケーションを取れ、意見交換もできるので社内環境的にもメリット大きそうです。
タマディックは新社屋も何気にすごい
サウナのインパクトがすごいですが、タマディックは、サウナが設置されている新社屋自体もなかなかすごかったりします。
タマディックの新社屋は2021年に11月に竣工したのですが、設計したのは世界初の木造7階建てビル「タメディア新本社」(スイス・チューリッヒ市)や世界最大級の木造建築物 「スウォッチ・オメガ本社」(スイス・ビール市)などを手掛けた世界的建築家の坂茂氏。
画像:日経XTECH
見てください、この美しさ!
夜の社屋はこんな風に木の柱部分がはっきり見えてとても素敵ですね~。
木造というと、耐震性能はどうなのか心配になる方もいるかと思いますが、このタマディックの新社屋は木質免震構造になっているので、地震にも強く安心です。
タマディックが健康経営優良法人2022「ブライト500」に認定
経済産業省と日本健康会議が選ぶ「健康経営優良法人2022」の中小規模法人部門にて、タマディックが上位500法人のみが取得できるという「ブライト500」に認定されたそうです!
健康経営優良法人認定制度とは
健康経営優良法人制度とは、以下の内容の制度のことを指します。
健康経営優良法人制度とは、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を「見える化」することで、従業員や求職者、関係企業や金融機関などから評価を受けることができる環境を整備することを目的に、2016年度に経済産業省が創設した制度
引用:経済産業省公式サイト
タマディックでは2017年より「株式会社タマディック健康宣言」を制定し、働く社員たちの健康課題を把握、改善のために必要な施策を検討し、社員の心身の健康をサポートする取り組みをおこなっている模様。
こうした地道な取り組みが評価されて今回、上位500企業の一つに選ばれたのかもしれませんね。
タマディック所属の黒木夢選手がフェンシング日本選手権で初優勝!
画像:Yahoo!ニュース
タマディックでは2017年10月に初めてアスリート選手を採用しました。
彼女の名前は黒木夢。フェンシング女子エペの選手です。
高校から本格的に競技を開始した彼女は高校時代から頭角を現し、全国高等学校総合体育大会にて個人の女子エペにて準優勝、大学時代は全日本学生フェンシング選手権大会の女子個人エペで優勝、2017年には第1回ランキングマッチ3位に入るなど数々の大会で優秀な成績を納めています。
そんな黒木夢選手、実はフェンシング全日本選手権でいまだ優勝を手にしたことがなかったのですが、2022年11月5日におこなわれたフェンシング全日本選手権で見事初優勝を飾りました。
今後も選手として、タマディックの社員として頑張ってほしいですね!
タマディックの採用情報
高い技術力を持つエンジニアが育ち、日本のものづくり技術の発展に数々の貢献をしているタマディックでは、どのような人材を募集しているのでしょうか。
ここでは、採用情報をご紹介します。
タマディックの福利厚生
タマディックは、働くスタッフのサポートとなる福利厚生がとても充実しています。
利用できる福利厚生を下記に掲載しましたが、生活備品付の社員寮に月20,000円で住めたり、多彩なクラブ活動、ヘルスケア、リゾート施設格安宿泊などうらやましすぎます。
- 社員寮(生活備品付きワンルーム 20,000/月)
- クラブ活動(サッカー、エコラン、野球、スキー、フットサル、ボウリング、英会話、れくすぽなど)
- ヘルスケアルームでの健康サポート
- 社員交流イベント
- リゾート施設格安宿泊可能
- 積立貯蓄制度&リロクラブ提供福利厚生サービス「Club Off」加入
タマディックの採用条件は?
タマディックでは、新卒採用、中途採用、障碍者採用の3つの採用募集をおこなっています。
新卒採用
タマディックでは、現在2022年度の新卒募集は終了しているようです。
2023年度の新卒採用を目指す方は、新卒採用情報を提供している専用サイトがあるのでそちらをチェックしてみましょう。
新卒の募集職種
新卒での募集職種は
- 電気・電子設計エンジニア
- 制御・組込み系エンジニア
- ソフトウェアエンジニア
の3種類で、大体どの年度も70名程度採用しているようです。
応募資格と採用学科
応募資格は大学院、大学、高等専門学校、短期大学、専門学校を卒業見込みの方。
特に学部・学科の指定はないのですが、採用実績のある学科を見るとエンジニアを募集しているだけあって機械系、電気・電子・制御系、航空宇宙工学系、情報工学系、金属・材料系、数学・物理系と理系学科がずらりと並んでいます。
専門学校も工業系の専門学校が多いので、理系知識は必須といったところですね。
給料はどれくらい?
タマディックの新卒の初任給は、短大・専門卒:176,200円~、大学院の博士課程修了:223,000円~と、最終学歴で多少差があるようです。
賞与は年3回で2019年実績は5,76カ月だったそうです。
最近はボーナスカットの会社も増えている中、年3回ももらえるのはうらやましい限りですね…(*´ω`*)
中途採用
【2022年1月19日追加】
2022年1月現在は、愛知県にてシステムエンジニアのプロジェクトリーダー・管理職とアプリケーション開発エンジニアの求人募集がありました!
航空機に関する防衛関連のシステム検討やアプリケーション開発、業務や大手自動車メーカー関連のシステム検討やアプリケーション開発に興味がある方はぜひチェックしてみてください。
参考:タマディック|採用情報|中途採用
ほかの職種については、いつ応募が再開になるかはわからないので、タマディックに転職をしたい場合はこまめにHPをチェックしておきましょう。
障碍者採用
テレビで障害を持つ方の能力の高さに感動した私としては、タマディックの障碍者採用がどうなっているのかとても気になるところ。
そこでHPで確認したところ「採用希望の方は直接お問い合わせを」と書いてあり、詳しくはわかりませんでした。残念(+_+)
採用情報が気になる方は、お問い合わせフォーム から問い合わせてみてくださいね!
タマディックは顧客満足度の高さと高い技術力で日本の技術の発展に貢献した企業
今日はさまざまなものづくり産業に携わる株式会社タマディックについて、会社概要や事業内容、採用情報などを調べました。
半導体のような小さな部品から宇宙ロケットにいたるまで、実にさまざまなものづくりにタマディックあり!という感じですごいなあって思いました。
もしかしたら私の実家の車もタマディックの技術力が使われていたりするのかも…と思うとなんだかワクワクします。
高い技術力で日本の技術の発展を支えてきただけあって、技術貢献度が半端ないです。
私も理系の学部を出ていたら、こういう技術力のある会社で働きたかったなあ~(*’ω’*)
国際アビリンピックの日本代表選手に内定した篠孝忠さんのように、障害を持ちながら高い技術力のあるエンジニアを積極的に採用しているところも、障害で区別せず、良いものはどんどん取り入れようとする懐の深さ、志の高さを感じました。
今後もものづくり分野における、タマディック社員の活躍に目が離せません!次にモスクワで開かれる国際アビリンピックも頑張ってほしいですね。