ダニ対策グッズについて「効かない」「使っても刺される」といった口コミなどを見かけることがありますが、これは本当なのでしょうか。
ここでは、刺されるといわれる原因や考えられる理由にくわえ、秋にかけて試したいダニ対策について解説しています。ダニアレルギー対策をする際の参考にしてください。
効果なし?刺されるのは吸血性のダニが原因かも
家にひそむダニにはいくつかの種類があり、アレルギーの原因となるダニと、人や動物の血を吸う吸血性のダニに大きく分けられます。
吸血性のダニはネズミなどを媒介してやって来ます。そのため、ダニ対策だけでなく、ネズミ駆除など別の対策が必要となるのです。
吸血性のダニは、非吸血性の小さなダニをエサとする種類もあるため、非吸血性ダニの繁殖を抑えることも大切なのですが、市販のダニ対策グッズの使用だけで刺されることがあるのはネズミ対策などをしていない可能性も考えられます。
家にはどんな種類のダニが潜んでいるのか
吸血性や非吸血性など、家の中にはさまざまな種類のダニが発生します。
家庭内でよく見られるおもなダニには、以下のような種類があります。
ヒョウヒダニ(チリダニ)
体長0.3~0.4mmほどの小さなダニで、布団やソファ、カーペットなどを好み、1年中発生します。
ホコリや人のアカなどをエサとしてており、人を刺すことはないものの、死骸やフンはダニアレルギーを引き起こす要因となります。
コナダニ
体長は0.3~0.4mmほどで、小麦粉やかつお節、ドライフルーツといった食品をエサとしています。
食品の中やタタミなどにひそんでおり、梅雨から夏の時期にかけて繁殖するのが特徴です。
人を刺すことはありませんが繁殖力が強く、コナダニが増えると吸血性のツメダニなどを引き寄せやすくなります。
ツメダニ
コナダニやヒョウヒダニをエサとしているダニで、梅雨の時期から秋にかけて繁殖します。
体長0.3~1mmほどでカーペットやタタミなどにひそみ、人への吸血性はありませんがエサと間違えて人を刺すことがあるため注意が必要です。
イエダニ
鳥、ネズミなどに寄生している体長0.6~1mmほどの吸血性ダニで、人を刺します。
おもにネズミの体や巣を媒介して家へ侵入しますが、ネズミの死骸が近くにある場合もイエダニが発生する原因となります。
5月から9月にかけて繁殖期を迎え、夜間に人を刺すことが多いようです。
また、人を刺す吸血性のダニとして「マダニ」も挙げられますが、マダニは家の中ではなく、おもに河川敷や公園、山や森林といった屋外に生息しています。
参考:ダニを知る|アース製薬
このように、家にひそむダニのほとんどは非吸血性であり、吸血性のダニは鳥やネズミが媒介となるため、ネズミの体や巣に生息していることが多いのです。
ダニの糞や死骸はアレルギーの原因になるので注意!
家にひそむダニの種類や特性を見ると「人を刺さないなら、ダニ対策をしなくても大丈夫では?」「秋以降からダニの繁殖が落ち着くなら、ダニ対策は必要ないかも」と考えたくなります。
しかし、ダニは繁殖期がおさまった後も、以下のようなダニアレルギーの原因を残してしまうのです。
ダニアレルギーの症状
ダニアレルギーの症状はさまざまで、アレルギー性鼻炎や皮膚炎のほか、気管支喘息や目のかゆみ、充血や涙などが挙げられます。
これらダニアレルギーの症状は、ダニが生きている時よりも大量の死骸やフンに含まれるアレルギー成分が原因となって発症することが多いのです。
夏の繁殖期にダニが増えれば、比例してフンや死骸も増えることとなります。
このダニのフンや死骸が、秋以降アレルギーの原因となり、ダニアレルギーの症状を強くしてしまうこともあるため、いかに家の中でダニが繫殖しないような環境にするかが重要です。
対策グッズを賢く活用してダニ退治!
ダニ対策では、まず何よりも家を清潔に保つことが大前提となります。
ダニのエサとなりやすい食べこぼしやホコリ、アカは取り除き、人を刺すダニのエサとなる小さなダニの繁殖を防ぐことが大切です。掃除機で小まめに掃除して、ダニのフンや死骸を増やさないことも重要です。
ダニ対策グッズを使ってもダニに刺される場合、ネズミなどを媒介した吸血性のダニがひそんでいる可能性があるため、ダニ対策だけでなく、ネズミ対策なども必要となってくるでしょう。
頻繫に掃除することが難しい布団やソファ―、ぬいぐるみなどは、ペットや赤ちゃんがいる場合、殺虫剤や煙タイプの薬剤を使いにくいケースもあります。
そんな時、置くだけのシートタイプや気づいた時にシュッと吹きかけられるスプレータイプなら、安心楽ちんにしっかりダニ対策をサポートしてくれます。
ダニ対策にはダニの特性や対策グッズの効果を正しく理解して、賢く使うことが大切です。ダニ被害を最小限に抑えて、気持ちのよい毎日を過ごしたいものですね。