アセック株式会社とは?相模原の工業用接着剤メーカーの事業内容・求人・評判を調査

asec-eyecatch.jpg

「アセック株式会社って、どんな会社なんだろう?」

就職や転職、取引先について調べているなかで、初めて名前を知った方もいるのではないでしょうか。

アセック株式会社は、神奈川県相模原市に本社を置く工業用接着剤メーカーです。

接着剤というと、家庭で使う瞬間接着剤などを思い浮かべますが、アセック株式会社が扱っているのは、電子部品や自動車、産業機器などの製造現場で使われる製品が中心です。

接着剤をつくって販売するだけではなく、塗布・硬化装置や接着剤加工、加工に関するコンサルティングまで手がけています。

さらに、中国・台湾・タイ・マレーシアにも拠点を持ち、海外にも事業を展開しています。

この記事では、アセック株式会社とはどんな会社なのか、主な製品や特徴、海外展開、求人情報までまとめて紹介します。

アセック株式会社ってどんな会社?

まずはアセック株式会社の基本的な情報から見ていきます。

項目 内容
会社名 アセック株式会社
設立 1987年7月25日
本社所在地 神奈川県相模原市中央区南橋本3-9-3
主な事業 接着剤の製造・販売、塗布・硬化装置の製造・販売、接着剤の仕入れ・販売、接着剤の加工・加工に関するコンサルタント
主な製品 紫外線硬化型アクリル系接着剤、嫌気性接着剤、加熱型エポキシ系接着剤
品質管理 ISO9001:2015認証取得

アセック株式会社は1987年に設立され、30年以上にわたって工業用接着剤を扱ってきた会社です。公式サイトでは、創業以来、OA機器やコンピュータ、HDDなどのエレクトロニクス分野をはじめ、自動車、産業機器、医療などの市場に向けた製品を開発してきたことが紹介されています。

一般向けの商品を中心に扱う会社ではないため、普段の生活で「アセック」という名前を見る機会はそれほど多くないかもしれません。一方で、電子機器や自動車などの製造に関わる、BtoBの工業用接着剤メーカーとして事業を展開しています。

接着剤だけを販売している会社ではない

アセック株式会社の事業内容は、接着剤の製造・販売だけではありません。

  • 接着剤の製造・販売
  • 接着剤の仕入れ・販売
  • 接着剤を塗布・硬化する装置の製造・販売
  • 接着剤の加工
  • 加工に関するコンサルタント

工業用接着剤を製造工程で使用するには、どの接着剤を選ぶかだけでなく、どのように塗布し、どの条件で硬化させるかも重要です。アセック株式会社は、接着剤という「材料」に加えて、塗布・硬化装置や加工についても事業領域としている会社です。

そもそも工業用接着剤とは?

工業用接着剤とは、電子機器や自動車、産業機器などを製造する工程で使われる接着剤です。アセック株式会社の製品も、電子部品の固定、自動車部品の接着、モーター内部の部品固定、基板の保護、カメラモジュールの組み立てなど、さまざまな用途を想定しています。

製造現場では、単に「しっかり接着できるか」だけでなく、耐熱性や硬化方法、流動性なども重要になります。そのため、使用する部品や製造工程に合わせて接着剤を選ぶ必要があります。

アセック株式会社では、こうした条件の違いに対応するため、複数のタイプの工業用接着剤を展開しています。

アセック株式会社が扱う主な接着剤

アセック株式会社の公式サイトでは、製品を大きく熱硬化型・光硬化型・嫌気硬化型に分けて紹介しています。名前だけを見ると少し難しく感じますが、大きな違いは「どのような条件で硬化するのか」です。

熱硬化型接着剤

熱硬化型は、一定の熱を加えることで硬化するタイプの接着剤です。アセック株式会社では、加熱硬化型のエポキシ系接着剤を展開しています。

製品ページを見ると、低温速硬化、高耐熱、アンダーフィル、封止、含浸など、用途や求める性能に応じた製品が用意されています。たとえば、低温速硬化タイプの製品では、ダイヤフラムやマグネットの接着などが用途例として紹介されています。

熱硬化型といっても製品ごとに硬化温度や特徴が異なるため、接着する部品や製造工程に合わせた選定が必要です。

光硬化型接着剤

光硬化型は、紫外線や可視光などを照射することで硬化させるタイプです。アセック株式会社では、一般的な紫外線・可視光硬化タイプのほか、紫外線・湿気硬化や紫外線・熱硬化といった複数の硬化方式に対応した製品を扱っています。

用途例には、ボイスコイルや振動板の接着、スピーカー導線の保護、カメラモジュールのホルダー接着、基板コーティングなどがあります。また、紫外線だけでは光が届きにくい部分を湿気によって硬化させるタイプもあり、部品の形状や製造工程に応じた製品が用意されています。

嫌気硬化型接着剤

嫌気性接着剤は、空気が遮断され、金属と接触することで硬化する一液性の室温硬化型接着剤です。

アセック株式会社の公式サイトでは、ベアリングやシャフト、マグネットなどへの用途が紹介されています。具体的には、ハードディスクのベアリング・スリーブ接着、リニアモーターのマグネット接着、ロボットのベアリング・シャフト接着、モーターのマグネット接着などです。

製品によって耐衝撃性や耐熱性、速硬化などの特徴が異なります。また、樹脂などの非金属部品についても、専用のアクチベーターを使うことで接着できる製品があります。

アセック株式会社の強みはどこにある?

アセック株式会社の製品や事業内容を見ると、単に複数の接着剤を販売しているだけではないことが分かります。特徴の一つが、創業時から掲げている対応方針と、製造現場の条件に応じた製品展開です。

「クイックレスポンス」と「オンデマンドな対応」

アセック株式会社が創業以来掲げているポリシーが、「クイックレスポンス」と「オンデマンドな対応」です。

工業用接着剤は、どの会社でも同じ製品を使えばよいわけではありません。使用する部品や素材、硬化方法、求める性能などによって必要な条件が変わります。

アセック株式会社では、公式サイトに掲載されている製品以外にも多くのラインナップがあり、希望する製品が見つからない場合には、製品開発についても問い合わせを受け付けています。既存製品だけに限定せず、市場やユーザーからの要望を製品開発に反映してきたことも公式サイトで紹介されています。

用途や特徴から製品を選べる

アセック株式会社の公式サイトでは、「熱硬化型」「光硬化型」といった硬化方法だけでなく、必要な特徴や用途から製品を探せます。

  • 耐熱性
  • 耐衝撃性
  • 導電性
  • 遮光
  • 低温速硬化
  • 流動抑制
  • 基板保護
  • アンダーフィル
  • ポッティング
  • 含浸

「どの種類の接着剤を使うか」だけではなく、製造工程で必要な性能や用途から製品を探せるようになっています。

低アウトガス高Tgや低温速硬化などにも対応

アセック株式会社では、これまでに低アウトガス高Tg嫌気性、UV湿気硬化性、低温速硬化性などを特徴とする製品も開発してきました。

アウトガスとは材料から発生する揮発成分のことで、Tgはガラス転移温度を示します。工業用接着剤では、接着力だけではなく、使用する製品や製造条件に応じて耐熱性や硬化方法なども重要になります。

また、ハロゲンフリーやサルファーフリーといった製品も開発しており、市場やユーザーの要望を製品へ反映してきたことが分かります。

ISO9001:2015を取得

アセック株式会社は、品質マネジメントシステムの国際規格であるISO9001:2015の認証を取得しています。

工業用接着剤は製造工程に組み込まれる材料なので、製品ごとの性能だけでなく、安定した品質管理も重要です。製品開発に加えて、品質を管理する仕組みを整えていることも、アセック株式会社を知るうえで確認しておきたいポイントです。

アセック株式会社の製品はどんな分野で使われている?

公式サイトでは、アセック株式会社がこれまで関わってきた市場として、エレクトロニクス、自動車、産業機器、医療などが紹介されています。なかでも現在の公式サイトでは、車載機器とモバイル機器について具体的な用途を見ることができます。

車載機器

アセック株式会社の公式サイトでは、車載機器での用途として、車載モーター、車載カメラモジュール、防水コネクター、警報音スピーカー、リアクトルコア・モーターコアなどが紹介されています。

たとえば車載モーターでは、ベアリングの接着に嫌気性接着剤、マグネットの接着に加熱硬化型エポキシ系接着剤が挙げられています。車載カメラモジュールでも、接着する場所によってUV熱デュアル硬化型、UV硬化型、加熱硬化型などが使い分けられています。

同じ自動車の中でも、部品や製造工程に応じて異なる接着剤が使われていることが分かります。

スマートフォンなどのモバイル機器

モバイル機器では、スピーカー、ボード実装、振動デバイス、カメラモジュール、コネクターなどの用途が紹介されています。

たとえばカメラモジュールでは、レンズやホルダーの接着などに対応する製品があります。ボード実装ではBGA・CSPのアンダーフィルやコーナーボンド、スピーカーでは磁気系や振動系の接着など、同じ機器の中でも複数の接着剤が使い分けられています。

普段は目に見えない部分ですが、アセック株式会社の製品はこうした精密機器の製造にも関わっています。

モーターや産業機器

アセック株式会社は、モーター関連の接着用途にも対応しています。公式サイトでは、モーターコア積層接着などに対応する製品が紹介されています。

接着剤というと、2つの部品を単純に貼り合わせるイメージがありますが、実際にはモーターなどの製造工程でも用途に応じた製品が使われています。

なお、公式サイトでは産業機器や医療もこれまで製品を開発してきた市場として紹介されていますが、現在公開されている用途ページでは、車載機器やモバイル機器ほど具体的な使用例は掲載されていません。

中国・台湾・タイ・マレーシアにも拠点を展開

アセック株式会社は、日本国内だけで事業を行っている会社ではありません。公式サイトの「拠点」ページを見ると、日本本社のほか、アジア各地に拠点があります。

主な海外拠点は次のとおりです。

国・地域 拠点
中国 蘇州支店
中国 深圳支店
台湾 台湾工場
タイ 営業事務所
マレーシア Asec Tech Sdn. Bhd.

特に台湾には製造拠点があり、公式サイトではISO9001の認証取得拠点として案内されています。

また、転職サイトdodaの企業情報では、アセック株式会社は2013年にSixxon Groupへ加入し、2014年に台湾工場を設立したと紹介されています。ただし、現在のアセック株式会社の公式サイトでは、Sixxon Groupとの資本関係や出資比率などの詳細までは掲載されていません。

相模原市に本社を置く会社ですが、中国や台湾、東南アジアにも拠点を持ち、海外にも事業を展開していることが分かります。

アセック株式会社の求人・転職情報は?

会社について調べている方の中には、転職先としてアセック株式会社を検討している方もいるでしょう。

2026年9月時点では、転職サイトなどでアセック株式会社の中途採用求人を確認できます。募集内容を見ると、工業用接着剤メーカーらしく、研究開発や分析、品質管理などの技術系職種に加えて、営業職などもあります。

分析・品質管理・製品開発などを募集

確認できる求人には、接着剤の分析、品質評価・分析、工業用接着剤の製品開発、仕入先の品質管理、営業職などがあります。

職種によっては、化学や材料、エポキシ樹脂・アクリル樹脂などに関する知識や経験が求められます。一方で、第二新卒や職種未経験者を対象に含めた求人もあるため、応募条件は職種によって異なります。

アセック株式会社への転職を検討する場合は、自分の経験だけで判断せず、希望する職種の募集要項を確認しておくとよいでしょう。

海外に関わる仕事もある

一部の求人では、海外顧客や海外サプライヤーへの対応、海外出張などが仕事内容として記載されています。

アセック株式会社は中国・台湾・タイ・マレーシアなどに拠点を持っているため、職種によっては海外と関わる業務もあります。海外との仕事に興味がある方は、求人票で具体的な仕事内容や出張の有無などを確認してみるとよいでしょう。

求人条件は応募時に最新情報を確認

求人情報は随時更新されます。現在掲載されている求人が、数か月後にも同じ条件で募集されているとは限りません。

アセック株式会社への応募を検討する場合は、仕事内容、必要な経験・学歴、給与・年収、年間休日、残業時間、福利厚生、海外出張の有無などを最新の求人票で確認しておきましょう。

実際の職場の雰囲気や詳しい働き方については、公開されている求人情報だけでは分からない部分もあります。応募する場合は、選考や面接の際に確認することも大切です。

まとめ|アセック株式会社はものづくりを支える工業用接着剤メーカー

アセック株式会社は、神奈川県相模原市に本社を置く工業用接着剤メーカーです。

主な特徴として、1987年設立の工業用接着剤メーカーであること、熱硬化型・光硬化型・嫌気硬化型などの接着剤を展開していること、接着剤だけでなく塗布・硬化装置や加工にも対応していることなどが挙げられます。

また、車載機器やモバイル機器など幅広い用途を想定した製品を展開しており、中国・台湾・タイ・マレーシアにも拠点を持っています。採用面では、研究開発や品質管理、営業などの求人も確認できます。

一般消費者向けの商品を中心に扱う会社ではないため、これまで名前を知らなかった方もいるかもしれません。しかし、公式サイトで用途を見ると、モーターやカメラモジュール、スピーカーなど、身近な電子機器や自動車に関わる製品の製造を接着技術の面から支えていることが分かります。

取引先としてアセック株式会社を調べている方は、使用する部品や必要な性能に合う製品があるか公式サイトで確認してみるとよいでしょう。就職・転職を目的に調べている方は、現在募集されている職種や仕事内容、応募条件などもあわせて確認してみてください。